鳥取県滞在2日目の朝(某道の駅にて)

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めちゃくちゃ寒い上にやはり雨。車中泊はこたえますね。山陰はこれから先、お日様が登場しない季節に突入です。

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とりあえずボランティアセンターに一番乗り。保険加入と受付を済ませます。

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手前がボランティア待機場所、奥が運営スタッフの区域に分かれています。

災害ボランティアを証明する名札を腕に巻きつけ、スタッフの方と一緒にラジオ体操をしました。

ありがたいことに、このセンターではボランティア用に水分やカップラーメンが用意されていました。これは本当に助かります。

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こうやって見ると、県外から駆け付けた方が多いのですね。

スタッフの方に話を伺うと、地震発生から1ヶ月が経ち、住民からの依頼件数も随分減ったとのことでした。

9時前には続々とボランティアの方達が集結。名札を見ると大半が県外の方です。東京、和歌山、広島・・・距離は関係ないんですね。

 

今日の依頼件数に必要な人員が揃ったところで受付終了。スタッフの方からボランティア活動の心得について説明を受けます。 

「みなさんが深刻な顔をしたら、被災した住民の方も申し訳ない気持ちになります。笑顔を忘れずに」。

「対象の住民の方だけでなく、出会った方にはできるだけ挨拶をしましょう。皆さんの頑張る姿に倉吉市民は励まされます」。

・・・等々、現地スタッフの方の言葉は重みが違います。そうか、そうかと頷いて聞き入りました。

 

私が活動に参加したのは、ある障害を抱えた一人暮らしの女性宅で、損壊した内壁をビニールシートで固定し、瓦礫・家電・家具等を廃棄する内容でした。

チームを編成し、軽トラで現地に行くと、そこは世間で言うところの「ゴミ屋敷」であることがわかりました。住民の方の意向を確認の上、センターに相談し、地震によって損壊したと思われる家具だけでなく、ありとあらゆるゴミもこの機に片づけることになりました。

ちなみにプライバシーに関わるため、活動中の写真は一切ありません。

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(今までボランティアに参加した方が書いた寄せ書き)

2日間で出会ったボランティアの方は、7割方中高年の男性でした。滞在日数が1週間という方もざらです。

熊本地震のボランティアに参加された方も多く、「ボランティアはね、金と時間と心の余裕がないと、なかなかできないのよ。若い人は忙しいからね・・・」「自分がいなくても家族が困らない、そういう立場だから参加できている」という言葉が印象に残りました。

ある方は熊本地震の時にスタッフとして尽力され、その時の経験から「ボランティアに参加する人の気持ちを知りたくて」という動機で参加しておられました。

一人ひとりが個性的で、本当にいろんな人がいるもんだなと改めて感じ、このボランティア達をコーディネートするのは、男性よりも女性の方が有効であることも、よくわかりました。

男女差別と言われるかもしれませんが、センターのスタッフが男性だけだと、こんな和やかな雰囲気にはならなかったと思います。

 

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活動終了後、センターで地域住民に向けて「屋根のブルーシートの張り方講習会」が開催されたので、私も話を聞くことにしました。

地震発生後に災害ボランティアセンターが開設された時、「破損した屋根からの雨漏りを何とかしてほしい」という依頼が殺到したそうです。

講師は「コミサポひろしま」代表の小玉幸浩様です。

広島の土砂災害を契機に、茨城県常総市の水害、熊本地震そして今回の鳥取中部地震でブルーシート張り活動を行っておられます。

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この講習は目から鱗の連続でした。

行政から配布されるブルーシートでは、紫外線に弱く1ヶ月で破れてしまうこと。

業者や大工に頼んでも、すぐに剥がれてしまうケースが多いこと。

ブルーシートは3000番以上の厚手のものが必要であること(それでも3か月後には張替や補修が必要)。

ブルーシートを固定する土嚢は、UV対策が施された日本製の土嚢袋が必要であること。

土嚢と土嚢を結ぶ紐は、ビニールハウスで使用する黒い紐が有効であること。

野地板を使えば、少ない土嚢で固定ができること。

その他、効率的な手順や注意点、命綱の固定箇所、紐の結び方等を学びました。

熊本地震の時は、暑さとの戦いに加え、台風との戦いでもあったそうです。

 

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3日間の滞在のうち、ボランティア活動に参加できたのは2日間だけでしたが、本当に勉強になることばかりでした。

ひまわり園が被災した時を想定して今まで準備を進めてきましたが、机上では気付かなかった物が数々見つかりました。福祉避難所開設の配置・運営方法、職員以外の協力者に伝えるべき情報、ニーズとのマッチングの基準等、まだまだ勉強すべきことが山積しています。

明日の安全に近道なしですね。

 

ということで、告知を含め約2か月間に渡り「ひまわり園まつり」ネタで引っ張ってきましたが、これにて完結とします。

まつりに参加いただいた皆様、楽しんで運営に協力してくれた職員、渋々協力してくれた職員。

すべての人に感謝申し上げます。