・・・気が付けば、個人的に師走の10倍は忙しい年度末となりました。

皆さまいかがお過ごしでしょうか。

 

「忙しいわ」

ですよね。

 

ホームページの更新も滞っておりましたが、実は何かといろんな出来事がございました。

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これは先月開かれた学習会の様子です。

明日からできる褥瘡(床ずれ)予防という題目で、島根大学医学部の皮膚・排せつケア認定看護師である、清水先生にお越しいただきました。

「床ずれ」というのを皆さんはご存じでしょうか?

医療・福祉の世界ではお馴染みなのですが、介護のご経験がない方はまず見たことがないと思います。

口でいくら説明しても伝わらないと思うので、ちょっと画像をお借りします。

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うーん、お尻から腰にかけて穴があいている状態。これ、相当ひどい床ずれです。

私たちは布団で寝ている間、無意識に寝返りを打っているのですが、寝返りを打たずにずっと同じ姿勢で寝ていると、こんな事になってしまうのですね。

人間の皮膚というのはデリケートなもので、寝具や車いす等と接触する部分が長時間圧迫されると、皮膚の血流が悪くなり、その果てには皮膚だけでなくその下の組織まで壊死してしまうのです。

介護の仕事をする上で、夜の間も2時間ごとに体位交換(寝返りを打つように体の向きを変えること)を行っているのは、この予防のためなんですね。

清水先生はこの床ずれ予防のプロフェッショナルですので、床ずれのメカニズムや予防とケアの手順について、理論的に説明をされました。

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座学のあとは、実技。

イケメンボイス(和訳:声が男前)の職員に、圧抜きの指導を行っている場面です。

ベッドの背上げ機能は一見快適そうに見えますが、実は背中とマットレスの摩擦がかかり、寝ている方は強い圧迫感を覚えます。

この圧迫感を軽減させる手法が「圧抜き」です。

デキる介護職員は、このひと手間を決して省きません。反対に言えば、この手間を省く介護職員は半人前ということになります。

 

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ひまわり園の介護職員の中にも、高いレベルの介護技術を身に着けた者がいます。

写真の彼はおそらく技術講師レベルかそれ以上のスキルがあるでしょう。そのうち新しい技法を開発するかもしれませんね。

 

清水先生の話を聞いていると、いかに床ずれを作らないかという「予防」に重点が置かれていることがわかります。

女性がスキンケアを欠かさず行うように、高齢者の肌も適切なケアを望んでいるのです。

ちょっとしたひと手間、それを省かないことの大切さ。料理やコミュニケーションもそう、すべてに通じることだと思います。