わたしたちスタッフは、利用者のみなさんにはデイサービスで過ごされるお時間を

楽しく、穏やかに、その人らしく活き活きと過ごしていただきたいと考えています

そのためにスタッフは何ができるのか、どのように関わっていけばいいのか、

常にそんな思いを抱きながら日々の支援をさせていただいています

 

そしてその思いを実現するためには

その方の表情や態度、しぐさといった目に見える表面的な部分だけではなく

その方の性格や物事への考え方、価値観、これまでどのように人生を生きてこられたか、

目には見えない内面の部分にもしっかり目を向けていかなくてはいけません

 

先日このような出来事がありました

いつもは穏やかでニコニコされていることが多いMさんが、昼食の時間にとても怒っておられました

スタッフが誰もがビックリして「どうされましたか?」とMさんに尋ねました

Mさんは「あれはいけん!なっとらん!」と声を荒げられるのです

場所をホールから事務室へ移してMさんのお話に耳を傾けました

 

Mさんが言われるのは、

【最近デイのご利用を始められた人が「上座」に座っていた、礼儀がなっていない!】

ということでした

 

「その方をあの席にご案内したのはこちらです、申し訳ありませんでした」

と謝りました

「そげか。わかった。今日はこらえちゃる」

とMさんは納得されました

 

この出来事を通して

Mさんは礼儀には厳しい方なのだ、そして目上の方を敬う気持ちが強い方なのだ、と気づきました

これからは席に座る場所についてより配慮が必要なんだと思いました

 

その後ホールに戻ったMさんはいつものように美味しそうにお昼ご飯を食べられました

そして午後からはいつものようにニコニコと穏やかに過ごされました

 

利用者のみなさんによりよい支援をさせていただくためには

お一人お一人の内面にしっかり目を向けることの大切さ、その思いを受け止めていく大切さ、

これを改めて感じる出来事でした

1

(この写真と本文は関係ありません)